オオカミを日本に放て!

今日はオオカミ協会の会合が横浜であり長男と参加してきました。なんで今更オオカミなん?って感じですが、実は長男が学校のゼミでこのオオカミの復活をテーマにしていて日々研究しているので、私は付き添いみたいなもんなんです、、。

日本には明治まで日本オオカミが生息していました。日本の急速な西洋近代化で害獣と位置付けられたオオカミはあっという間に駆除され絶滅してしまった。

それで何が起こったか、、鹿やイノシシが増えそれらに食べられる草木がなくなりあっという間にハゲ山になってしまいました。私がよく行く丹沢や箱根も山頂近くの木々が枯れてしまって草原になっている所が沢山あります。これは増えすぎた鹿の食害のせいなのだが、結局はオオカミがいなくなって70年経って日本国中の食物連鎖のバランスが崩れ鹿やイノシシが増えてしまった事に起因しています。

世界的にこれは同じ状況で、アメリカではオオカミをそういった地域に放ち食物連鎖を復活させ自然を回復しつつあるという。今日はイエローストーン国立公園でその活動をしているスティーブが来日していたので色々話を聞きました。
東海岸方面はトランプにぶっ潰されたと怒っていた、、、彼はビジネスにしか興味がないので自然保護なんて顔じゃないもんね、、。

さて、神奈川県の丹沢にいる鹿の数は4000頭だそうだが、鹿100頭につき1頭のオオカミが必要らしいので40頭放てばこのバランスが保てるらしい。鹿やイノシシが減るとオオカミも減る、増えると増える、、そして適正な数に落ち着くということだそうだ。

オオカミを里山に放つなんて危険、、、人を襲うんじゃないの? と思う人が多いと思うが、オオカミは基本的には人間は襲わない。というより人に全く関心がない。それは、赤ずきんちゃんや三匹の子豚、狼男等のお話、、最近だと美女と野獣なんかも刷り込まれたオオカミへの恐怖心から、人間を襲うと思い込んでいるだけなんです。

聖書では、「牧者でなく、また、羊の所有者でない雇い人は、狼が来るのを見ると、羊を置き去りにして、逃げて行きます。それで、狼は羊を奪い、また散らすのです」(ヨハネ10・12)とあります。ここでの羊はキリスト教の信者です。狼は完全に信仰の敵対勢力として表現されています。ここからオオカミは悪者のレッテルを貼られているのでしょう。イエスが羊を抱いた絵をよく見かけますが、羊を襲う物=敵対勢力=狼という単なるイメージです。このイメージから悪者になってしまったわけです。よって、西洋人はオオカミを殺しまくりました。これが日本に伝わって明治維新後絶滅させたのです。

関東には昔はオオカミがいて人間と共存していたのでその文化が御岳山に残っています。
ここの神社は狛犬はオオカミで神様の使いして崇められてきました。日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の使いだったのです。
http://musashimitakejinja.jp/yuisho/oinusama/

これを70年前の日本人がぶっ壊したという事、、、それを元に戻そうという考え方なわけ。
もちろん色々クリアしなくはいけない問題が山ほどあるがまずは知っておいてもらいたい、、。

ジブリもののけ姫でも山犬(オオカミ)が出てくるが山犬はあくまで神的な位置付けで描かれている。そこに人間という厄介な生き物が出てきて自然を壊したことから神の領域までおかしくなった、、という話だった。

以下の2本の動画を見ればほぼ理解できると思います。