映画「ふたりの桃源郷」

決して新しくはないかなりマニアックな映画なのだが、近所のこれまたマニアックな藤沢の「さかなやキネマ」という映画好きな魚屋の親父が休日のみ食堂を即席シアターに仕立てて上映するわずか30席の会場で今日観てきた。来客数は20人くらい、、高齢者ばかりだった、、。

このふたりの桃源郷は25年に渡る密着取材のドキュメント映画で、現代の高齢者の問題を全てあぶり出していた。
大阪に住む三人娘と山口の山奥に住む年老いた両親の話だけに難しい問題なのは分かる。
歳をとった両親がいたらどうするか、兄弟がいたら一体誰が両親を観るか、金や人手を誰が出すのか、認知症になったらどうするか、介護が必要になったらどうするか、自分も年老いて老老介護になっても出来るのか、親の死期をどう迎えさせるか、逆に自分自身が歳をとったら身内に迷惑をかけずにどう生きるか、どのように死ぬべきか、、、ものすごく考えさせられる映画だった。

皆さんも機会があったら是非観てもらいたい。25年の時間の流れをCGとか変な演出を使って見せるのではなく事実を見れたのにこの映画の価値があった。最初は他人事のように思えたが、いつの間にか映画の家族の中に自分が入り込んでいて自分事になっていた。

私は歳をとったらピンピンコロリで死ぬのが目標だが、どうやったらそうなるんだろう、、、。

映画の中盤で足腰が弱ってとうとう夫婦で介護施設に入るのだが、こんな所でやる事もなく1日中テレビばっか見ていたらボケちまう、、、とおじいちゃんが言ったシーンが忘れられない、、、幸せの定義って何なんだろう、、。

息子も連れて行ったが、、、しっかり寝ていた、、、トホホ、、。

http://www.kry.co.jp/movie/tougenkyou/